酒工房 かんから・カン かんから・メッセージ「自転車にのってみればPartU」NO−10  2月に自転車にのってみればPartTを書いたのだがとんでもない展開となってしまった。上の2人の子が日に日に上達し、今では補助輪を取り外し風を切って走り回っている。親の心配を尻目に2人で自由に,快適に乗り回しているのだ。 昨日などあまりにも帰りが遅いので捜索へ一人出かける。カミさんは「二人でどっかへ行ったよ」と素知らぬ顔。ボクはいたたまれず、一人で公園へと走り出す。もちろんチャリンコで。 近くの奥武山公園の広いこと、広いこと、3人でゆっくリズムにての散策ではこんなに広いと感じたことはなかった。とにかく広く、ひろ〜く感じる。ペダルを目いっぱいこぎ、目は全開、首をアッチへ回し、コッチヘ回し、他のチャリンコの人から見ると異様なドライバー(?)に写ったことだろう。無我夢中、一心不乱に2人を探す。 2人というよりも小さな子供ならチャリンコを止め凝視する。しかし自分の子供とアカの他人の子供達との見極めはすぐにつく。 再度チャリンコをこぎだし、フル回転、全速力のつもりでペダルをこぐ。 しかし見えない。見つけ出せない。川をはさんだ車道から救急車の悲鳴にも似た音が聞こえる。胸は苦しくなり、頭の中では他の自分があらぬ事を想像しだす。呼吸は苦しくなり、心の蔵がはちきれんばかり。 しかしペダルをこぐ。こいでいるつもり。以前に遊んだ遊具のある広場へ行ってみる。見えない。見つけきれない。おそらく帰ったのではなかろうかと店へ向け死ぬ思いで(本当に狂わんばかりの思い)こぐ。  上の子が昨日銀行の駐車場で遊んでいたという話を思い出しそこへ向け必死にこぐ。女の子と男の子が2人じゃれついているのが見える。一気に疲れが出て一呼吸を入れる・・・が身なりが違うのに気付く。近づくにつれ全然違う。傍にいたお母さんらしき人がボクを見て不審と恐怖を感じたのだろうか、冷たい視線(刃物のような)を放つ。 方向を替え、店へ向かう、板敷の通路へ入っても2人のチャリンコはない。店内へ急ぎ入り、スタッフに「2人は来なかった?」と聞く。「今、家へ帰りましたよ」店の後ろのチャリンコ置場にエンジ色とブルーの確かに彼等のチャリンコが無造作に放られている。深い溜息と安堵感から目の前が真っ白になる。  以前の「自転車に乗ってみれば?PartT」で最後にこう記した。… 「成長していく」とは、互いの体力と精神力をすりへらしながら培われていく…。と実感である しかし、ボクの体力と精神力がいつまでもつのやら… せめて、せめて歩道の危険な所は避けて、広い広い公園の中でチャリンコ遊びをして下さいと祈るだけ。